処理水放出問題 日本のプロパガンダは中国にはるかに及ばない‼

人や魚介類に取り込まれたトリチウムは、水と同様に速やかに対外に排出され、体内に蓄積されたり、濃縮されたりはしない」ということを知っている人が、日本、いや、中国をはじめ世界中でどれほどいるのだろうか。

中国が自国の処理水に触れずに日本を非難する手法は姑息というより「常套手法」だ‼

現代ビジネス | 舛添要一 2023.08.30

日本政府は、8月24日、福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出を開始した。科学的データに基づき、またIAEA(国際原子力機関)のお墨付きを得た上での決定である。その後の海水のモニタリング調査でも、数値が計測できないくらいに問題のない状態である。

ところが、中国政府は、「核汚染水」と称して問題化し、日本からの水産物を全面禁輸したのみならず、中国国内での加工や調理を行うことも禁じた。また、中国からの抗議電話が日本に殺到し、公的な機関でもない民間の商店などに被害が相次いでいる。青島では、日本人学校が投石される被害も出ている。常軌を逸したこの反応の裏には何があるのだろうかーー。

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そもそもトリチウムとは何か

ALPSで処理した後の水(これを処理水と呼び、汚染水とは呼ばないようにしている)は、トリチウム濃度を1リットルあたり1500ベクレル未満まで海水に薄めてから放出されるが、これは国の安全基準の40分の1であり、WHOの飲料水水質ガイドラインの7分の1である。

IAEA(国際原子力機関)も、処理水の海洋放出は科学的根拠に基づくものであり、国際慣行に沿うものと評価している。

トリチウム(三重水素)は水素の一種で放射線を出す放射性元素で、自然界にも存在するが、原発の運転や核実験によっても生じる。トリチウムは、酸素と結びついたトリチウム水として、海水、淡水のほか、雨水や水道水などに普通に存在しているし、われわれの体内にも常に数十ベクレルのトリチウムが存在している。

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